2014/05/06

「アンドレアス グルスキー展」について.何かを記さなければならないのですが…                   予備知識を何も持たずに初めてその作品を目の当たりにした時.最初に僕を襲ったのは.声にならない叫びと驚きと混乱の感情でした。ただただ圧倒されてしまい.興奮して言葉をなくしていました。
僕は彼の巨大な写真の数々を[観賞]したのではなく[体験]したのです。未知の震えるような体験を……唯一無二である彼の世界に引き込まれてしまい.その没頭は今も消えることがありません。             
まるで抽象絵画を思わせる河のシリーズ。形而上的な感懐をもたらす作品(スーパーカミオカンデ)。明暗のコントラストと群像がレンブラント「夜警」を想起させる(多分僕だけの感想)F1ピットインのショット。画面の前でずっと見続けていたかった奇跡のように美しい[風景画]の一枚。巨大集合住宅での日常の一瞬をカメラにおさめたユーモア。                      「写真を超えた写真」とコピーにありました。  百聞は一見にしかず…です。[体験]してきてください。

2014/05/05

「ANDREAS GURSKY」アンドレアス ガルスキー写真展の会場である国立国際美術館へは.淀屋橋から地下鉄で2駅。
ピーカン.おまけに風が心地良かった昨日は.淀屋橋から四ツ橋.肥後橋と川沿いの遊歩道をゆっくりと散歩気分で歩きました。
           京都から近いこともあり.何度も足を運んでいるのですが.来るたびに思うのは.無機質で前衛を気取った自分よがりの.これ見よがし…この美術館.まったく好きになることができません。
建物を見上げ.大きく掲げられた今回展示のポスターや看板を見ながらアプローチを進み.会場に足を踏み入れる… これから見るもの.体験するものへの期待をかきたててくれるものでなければならないのに.地下にあるこの美術館ときたら.まるでモダンな役所か病院にでも入らされるような感じなのです。
おまけにメイン会場は地下2階ですから不便だし開放感はもちろんなく.寸足らずで狭い印象を与えます。
設計したのは誰なのてすか?
さてこれから僕には.済まさなければならない些事が残っています。本題である想像を遥かに超えていた.大興奮の写真展については.明日にでも…

2014/05/04

爽やかに晴れた休日2日目の今日.京阪電車で大阪に来ています。
中之島の国立国際美術館に写真展を見に行くのですが.まずは淀屋橋でカレーランチ。
本店が千日前にある「インディアンカレー」淀屋橋店。大阪時代から50年以上たび食べ続けている.僕の中ではダントツ"日本一"のカレーなのです。
香り.こく.スパイスが程良く効いた辛さ.ご飯との相性の良さにいつも「やっぱりインディアンが日本一や!」と唸っています。付け合わせの絶品キャベツピクルスはぜひ大を.
ここ淀屋橋からは.上天気だし腹ごなしに徒歩で美術館に向かいます。

2014/05/03

しゃれたカフェのしゃれた食べ物は見た目がしゃれてるだけで.なーんにも美味しくない。内容も味もひどいのに値段はしゃれにならんぐらい高い…とは僕が経験から得た定説のようなものです。
以前夕食の帰りに案内されて.コーヒーを飲みに入ったのが「CAFE Bibllotic」 昨日暑いくらいの陽気の中.カレーを食べに自転車で走りました。
初めて来たとき.その広さとわざと古めかしく作ってある内装デザインに驚かされたのですが.吹き抜けのある1階の壁一面に本が並べてあることから.例えばロンドン辺りの裏町にある.古くていわくありげな本屋を連想したのです。
辞書を引くと店名(写真)では出てこなかったのですが「Biblio phile」がありました。 Bible語源なのですね。どうりでどこか中世的な雰囲気が…
さてさて「カレーライス」ですよ。
その味.まあまあ合格! カレー(\1020)にうるさい僕の評価は70点ってとこですね。他にもメニューは豊富にあるようです。
でもその内装.店の雰囲気が値打ち。デザイナーは誰?高名な人?
柳馬場二条東入ルすぐ、一度覗いてみて下さい。
しゃれたカフェにも.しゃれていて.なおかつ美味しいものはあるようです。

2014/05/02

家と店のカレンダーをそれぞれ一枚めくり、5月が始まりました。
爛漫…麗らかな春の陽射しが暖かです。鴨川や祇園白川の河辺を歩くと.つつじが今を盛りに大きな紅白の花を咲かせ、道行く人に優しく甘い香りを振りまいています。
ここ最近喜ばしいことに、散策の観光客に欧米系の団体や家族連れが目立って増えています。   聞き慣れた外国語はもちろん.それら以外の国の言葉も耳に飛び込んでくるのですが.それが今まで耳にしたことのない未知の言語だと、この旅行者たちはどこの国の人?どこからはるばる日本にやって来てくれたのだろうと、がぜん興味が湧いてくるのです。
           「Hi! It's a nice day.Is'nt it? Where are you from?」とにっこり微笑みながら彼や彼女たちにスマートに声をかけることが出来たなら、どれだけ楽しいことだろうと思うのです。       遠い国からの旅人たちとひとしきり話に花が咲き.別れる際には握手を交わし.微笑を交わしあい.そして言うのです。   「Have a nice journey」ってね…

2014/05/01

先週、僕と同じ年(65才)の映画好き音楽好きの女性のお客さんと、昔の映画の話で盛り上がり、ギターのH君にその映画の主題歌をリクエストして歌ってもらったのが「真夜中のカウボーイ」の「Evrybody's talkin」
一昨日雨の中、もう一度見直そうとDVDを借りに行きました。この映画を見るのは、確か4度目だったと思います。
テキサスの田舎町から、ジゴロで大金を掴まんと意気揚々ニューヨークに出て行く青年ジョー。演じるジョンボイトの顔には皺の一本もなく太陽を跳ね返して輝いています。
ニューヨークで運命的な出会いをするダスティンホフマンもまたお肌つるつるで若い!
この2人の名優も今では皺くゃ。過ぎた歳月を感じます。
このまま書き続けると長くなりそうなので、強く印象に残るシーンと音楽についてもう少しだけ…
ホフマンの念願だった、マイアミ行きのバスのシーン…延々と流れる哀切なメロディーはニーノロータを思い起こさせます。エンディングに向けて、ハーモニカで奏でられるそのメロディーと音色は、映像と見事にマッチ(バスの窓に映るマイアミの風景)して、観客を静かな悲しみに誘います。
終着駅マイアミに近づき、瀕死のホフマンのために椰子柄のアロハを、自分のために明るいクリーム色の半袖シャツを買ったあと、ジョーは通りのゴミ箱に、故郷テキサスを出奔してからずっと身に着けていた、垢にまみれた皮ジャケット、汚れたウエスタンブーツやシャツにテンガロンハット、全てを投げ捨てて過去と決別します。
そして通りをバスに向かって歩く彼に、故郷テキサスで浴びたのと同じ陽光が、そしてニューヨークでは望んでも浴びることの出来なかった太陽が眩しく降り注ぎます。   明るいその通りのシーンに流れるのは、映画冒頭の曲が再び…Nilssonが歌う「Everybody'talkin」