奥田英朗の新刊「純平、考え直せ」

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埼玉の田舎から自分の居場所を求め、新宿歌舞伎町でヤクザの世界に飛び込んだ21才の純平。親分や兄貴分に鉄砲玉に仕立て上げられ、狙う相手を弾くまでの3日間の出来事を描いた「悲しきヒットマン」の物語です。一途な若者の純情と熱血、そこに付け入って彼を利用しようとする汚い大人達、薄々分かっていながら純平は「自分自信」のため、不毛で愚かしい犯罪に突き進みます。久し振りの一気読みでした(3時間)。生き生きとした人物造形、周囲を巻き込みながら疾走する巧みなストーリー、可笑しくて、そしてとても切ない幕切れが待っています。続編を期待したい。その後の純平を見てみたいと思うのは、僕だけではないはず。奥田英朗を未読の方には、ご紹介した本作以外にこの2冊、「家日和」「オリンピックの身代金」お勧めですよ。

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